腹の中に消えていった美味珍味。
-記録にはないが記憶にはある。
美味しいものは油と糖でできている。
なるほど、けだし名言である。
それにしても洋菓子といったら! 洋菓子、これは油と糖で構成された美味いものの代表格といえよう。
食の写真を漁ったら、なんと大半がこれであった。
確かにスイーツは好きだが、私にとってそれは一番ではない。
私は食というもの全てに喜びを感じる性質なのだ。
これまでの人生という巨大主語を使うまでもなく、一年、あるいは半年という期間を区切ってみても、
ふらふらと出かけては土地土地の沢山の美味珍味を食し、旨そうだと思う酒を呑んできてもいるというのに。
カメラロールに鎮座するのは洋菓子ばかりである。
見栄えがするもの、値段が張るもの。また、そうでないものも、この腹の中に消えていった。
酒、肴、魚、肉、野菜。 記録にはない。記憶にはある。